【内定率90%】特許事務所への転職術

特許事務所

こんにちは。つっちーです。簡単な経歴はこんな感じです↓

・機械、IT系の弁理士
・大規模特許事務所、中規模特許事務所を経験
・知財業界でのキャリア相談を受付けてます
 →キャリア相談ある方はTwitterでDMください
  https://twitter.com/messages
特許事務所に興味ある人
特許事務所に興味ある人

・特許事務所への転職活動方法が知りたい

・特許事務所の転職で気を付けることは?

・特許事務所での面接対策はどうすればいいの?

今回はこんな疑問にお答えします。

私の職歴はこんな感じです。

  • 日系大手メーカー(JTC)技術者
  • 大手特許事務所
  • ITエンタメ系ベンチャー
  • 中小特許事務所(←イマココで勤務弁理士)

先日こんなツイートをしました。

特許事務所への転職活動方法に需要ありそうだったので、今回は私の経験談をもとに記事を書いていきます。

転職活動の前提

転職活動時の私の簡単な経歴はこんな感じです。

  • 大規模特許事務所での機械系特許実務経験2~3年
  • 国立理系院卒、JTC機械系メーカーで技術者経験あり(企業知財経験はなし)
  • 弁理士試験合格済み(未登録)
  • Toeic600点くらいの英語力

選考を受けた特許事務所(会社)はこんな感じです↓。

  • 書類選考11社(特許事務所9社、ベンチャー企業知財1社、コンサル会社1社)
  • 書類選考全て通過。
  • 特許事務所の1社は、面接終了後、2次面接に進まず辞退
  • なので、最終面接までやりきったのが、特許事務所8社、ベンチャー企業知財1社、コンサル会社1社
  • そのうち特許事務所1社が最終面接で不採用。他は全て内定いただいた。

11社も受けていたのは、自分の進めべき方向が定まっていなかったからです(大規模事務所にするか、中規模事務所にするか、ベンチャー特化の事務所にするか、企業知財にするか、コンサルやるかなど)。なので、気になる会社は全て受けようと思い、気になってたところを全て受けていました。

以下、特許事務所に絞った転職活動ということを前提に書いていきます。

転職活動の流れ

だいたいこんな流れで転職活動してました↓

  1. 知財専門の転職エージェントに登録
  2. 履歴書・職務経歴書を用意してエージェントに提出
  3. 書類選考
  4. (通過したら)採用試験(普通の面接、SPI試験、技術試験など事務所によっていろいろ)
  5. 内定後、条件提示

知財専門の転職エージェントに登録

4つの知財専門の転職エージェントに登録しました。1回目の特許事務所転職活動時(JTCメーカーから未経験で大手特許事務所へ転職)の経験から、エージェントの効果的な活用方法はだいたいわかっていたので、複数社登録しました。

エージェントは基本的には担当者のレベルでサービスの品質が決まるので、複数社のエージェントを登録し、レスポンスとか相性のいいエージェントを選んだ方がいいです。

4つ登録しましたが、結局は1番反応のよかったエージェントさんに(リーガルジョブボードというサービスです)転職活動を手伝ってもらいました。

他の3社は相性微妙だったので、最初ちょこちょことやりとりしましたが、途中からはやりとりはほとんどしませんでした。複数社活用するのが煩わしいとかメンドクサイ人は1社でもいいと思います。少しでも成功確率を上げたい人は複数使うことをお勧めします(自分に合う条件のいい特許事務所の案件を持ってこれるかがエージェントの腕の見せ所です)。

エージェントの活用方法にもノウハウがあるので、これも需要があれば記事書きたいと思います(ここで全部書くとすごく長くなるので)。

ちなみに私が活用した転職エージェントサービスはコチラ↓

  1. リーガルジョブボード
    • エージェントさんのレスポンスが一番早く、話しても相性が良かった。周りの弁理士の評判も比較的良い。
  2. ” target=”_blank”>MS-JAPAN
    • 特許事務所というよりは企業知財が得意そうな会社だったので、特許事務所の案件がそんなに多くなかった。今回の私の条件にはあまりマッチしていませんでした。
  3. JAC Recruitment
    • MS-JAPANと同様、特許事務所というよりは企業知財が得意そうな会社で今回の私の条件とは合わず。
  4. Patent job Agent
    • 1回目の転職のときにこの会社のサービスを使って良かったんだけど、今回についてはエージェントさんとの相性が微妙だった。やはりエージェントサービス自体の良し悪しというよりは担当者の良し悪しだなということを学んだ。

自己応募(エージェントを使わないパターン)

エージェントを通さずに自己応募でも選考をすすめた事務所も2つほどあるんですが、年収・条件交渉とか自分でしなければならなかったので、ちょっときつかったです(年収とか勤務条件とか残業とか聞きにくいことも自分で聞かなければいけない)。

エージェントに間に入ってもらう場合は、聞きにくいことガンガン聞いてもらいました(ぶっちゃけ残業多いんすかね、みたいに笑)

あと、関係あるかはわかりませんが、唯一落とされた事務所は自己応募の事務所でした。もしかしたら、他の事務所からたくさん内定が出た理由は、エージェントさんが私のことを事務所に猛アピールして頑張ってくれてたおかげかもしれません。こればっかりはわかりませんが、エージェントさんに感謝です。

履歴書・職務経歴書を用意

履歴書・職務経歴書を用意しなければいけませんが、新卒の就活のときのようなそんな大層なもの必要ないと思います。

余談ですが、ほとんど事務所がWEBデータでの履歴書のやりとりだったんですが、1社のみ、手書きの写真付き履歴書を要求されました(伝統的な大規模特許事務所です)。

この瞬間、この事務所に就職することはないんだろなと直感的に思いました笑。内定もらいましたが、他にも効率悪いことがわんさかあって、内定を辞退させていただきました。

このような事務所の場合、あらゆる部分で効率化が図られていない可能性が高いので(神は細部に宿る)、入所したとしても効率の悪さにイラっとするでしょう(面接&SPI試験&技術試験で合計7時間拘束。SPI試験はWEBでなく紙。合計3回の面接はWEB面談なしで全てオフラインで地獄でした)。

話戻しまして、書類で事務所側から見られることは、主に↓です。

  • 年齢
  • 職務経歴(知財経験、技術者経験は優遇)
  • 実務経験年数とその内容(技術分野とか)
  • 学歴
  • 弁理士資格の有無(or 試験の受験状況(短答試験は合格してるとか))
  • 英語力(Toeicの点数とか)

書類選考

履歴書・職務経歴書をエージェント経由で事務所側に送ってもらいます。

エージェントを通さない場合は、自分で事務所に送ります。

私の場合、だいたい1週間以内には書類選考結果でました。

採用試験

こんな感じです。

  • 採用面接は、内定まで合計2回の事務所が多いが、基本的に1回目が実質的な最終面接であり、2回目は意思確認みたいなケースが多い。私の場合、面接が多かった事務所で3回。
  • 口頭の面接だけのところもあれば、技術試験がある事務所もある(受けた中で半分くらいの特許事務所で技術試験あった)
  • 技術試験の内容は、クレームドラフティングみたいなのもあれば、この発明のポイントはどこだと思いますか?みたいものあった。事務所によっていろいろ。これは対策しようがないので、出たとこ勝負でOK
  • 面談の日にちは基本的には平日。こんなご時世なので、リモートで面談してくれる事務所さんがほとんど(最終面接のみオフラインという事務所さんが多かった)。

ここでちょっと質問ですが、リモートで面接する際はどのような服装で面接するのがよいと思いますか??

私は絶対スーツだと思い、スーツでオンライン面接にのぞみましたが、

「え、なんでスーツなんすかwなんか逆にこっちがパーカーとかで申し訳ねえっすw」って笑われました笑。

※その事務所さんはノリのよさそうな事務所さんだったので、そういうリアクションでしたが、めちゃくちゃカタい事務所さんの場合、私服が正解かはわかりませんwとりあえずスーツでのぞめばハズレはないんじゃないでしょうか(全然私服で大丈夫だと思いますw)

内定→条件提示

採用試験の合否の連絡はめちゃ早かったです。即日か1~2日以内の事務所さんが多かったです。

長い場合で2~3週間待たされましたが、エージェントさんに状況を聞いもらったら、別の候補者と迷ってるみたいな事務所さんでした(最終的には内定いただきました)。

内定をいただいた後に、年収などの条件を提示していただきました。

面接内容について

面接で聞かれることとしてはこんな感じでした↓

  • 簡単なプロフィール紹介(大学卒業から現在までを簡単に説明)
  • 転職動機(退職動機)
  • 前職時代、どういう仕事をしていたか詳しく
  • 知財経験がある場合は、より深く聞かれる
  • なぜあえて弊所を選んだか?みたいな志望動機みたいなことはあまり聞かれなかった(ベンチャー特化とか特徴のある事務所は聞かれたきもするが、特許事務所は結局やることはどこもあんまり変わらないので、なぜ弊所を選んだか?みたいなことは聞く必要がないという理解)。自己PRとか強みとかもほとんど聞かれなかった

10社以上受けて色々聞かれて、私が思うに、面接者が気にしていることは、こんな感じだと思います↓

  • とにかく出願・中間案件をさばいてくれそうか
  • 一緒に気分良く働いていけそうか
  • 退職しなさそうか

なので、面接では特に対策とか構える必要はなくて、今のありのままの自分を伝えるだけでいいと思います(もちろん話すことを整理していくことは大事です)。変に話を盛って、自分を大きく見せて入所できたとしても、お互いに不幸になるだけですので。

転職でみるべきポイント

私が転職活動で気にしていた&気づいたポイントです。参考にしてみてください

  • 年収、勤務地、事務所の規模(人数)
  • フレックス、リモートワークの制度はあるか
    • 私の場合は働き方を考えてリモート勤務がマストの条件でした。注意すべきことは、将来的にはリモート解除したい、みたいな事務所もあるので、しっかり永久リモートの意思があるか経営者の思想を探りましょう
  • 弁理士会費の負担
    • 通常は月会費の15000円を負担してくれる事務所さんがほとんどですが、念のため確認しましょう
    • 登録費(約20万円くらい)は自己負担の場合と事務所負担の場合が分かれるので、これも確認しましょう
  • 勤務時間
    • 意外と気づかないポイントですが、1時間休憩をいれて8時間勤務の事務所と、1時間休憩をいれて8.5時間~9時間勤務の事務所があります。当然、1時間休憩をいれて8時間勤務(実質7時間勤務)がいいです
  • 契約内容
    • 雇用契約と業務委託契約の事務所があります。法律系の特許事務所は業務委託契約が多いです(弁護士事務所の世界観が業務委託契約みたいです)。フリーランスとして自立してやっていきたい人は業務委託契約でもいいと思いますが、社会保険がなかったりするので、雇われマインドの人は雇用契約の事務所を選んだ方がいいと思います(ほとんど雇用契約でした)。
  • 弁理士の数
    • これはあまり気にする必要はないかもしれませんが、挙げてみました。技術者に対して弁理士の数が少ない事務所に弁理士として入所すれば出世の可能性が高いとか、そういうふうに考えてみるといいかもしれません。目安としては、弁理士の割合が弁理士+特許技術者に対して50%以上の事務所はまぁまぁ弁理士が多いというイメージです。
  • 担当させてもらえる技術分野
    • 自分がやりたい技術分野、商標とかもやれるかを念入りにすり合わせましょう。私は機械系が専門でしたが、IT系にもチャレンジさせてほしかったので、IT系をメインでやらせてもらえるかを念入りにすり合わせました。どんなクライアントを抱えているかを知りたい場合はJ-PLATPATで事務所の名前または所長の名前をいれて検索してみてください。
  • クライアントの種類
    • 大企業がメインか、中小案件が多いのかを見ておいた方がいいです。大企業相手の仕事と中小企業相手の仕事は内容がかなり違うためです。
  • 所長の人柄・思想
    • 特許事務所は、大企業と違って中小企業みたいなものなので、トップの考え方とか器で組織の良し悪しが決まってしまいます。難易度が高いですが、トップの思想と合うか合わないかは慎重に見極めましょう。
  • 面接でスムーズにコミュニケーションできるか
    • 面接で会話している中で違和感がないかを見極めましょう。特に自分の指導者とか上司とかあたる人と積極的に会話して慎重に相性を見極めましょう。
  • 指導体制があるか
    • 特に未経験者はこれが一番大事です。面接でどういうふうな指導体制があるかを聞いてみてもよいでしょう。ちゃんとしてる事務所は教育のロードマップを示してくれます(1年目くらいでこれくらいやれるようになってほしい、2年目でこれくらい、3年目で一人立ちしていてほしいとか)。
  • DX(効率化)が進んでいるか
    • ↑でもちょっと触れましたが、特に大規模事務所では、①高齢化が進んでいること、②組織化していることから、ITツールとかを取り入れづらく、働きやすさという観点で非効率な事務所がまだまだ多いと感じました。頑張ってはいると思いますが、身軽な中小規模事務所と比べると、まだまだ効率化は遅れていると感じました。

最後に

エージェントの効果的な活用方法とか、未経験転職での面接内容(実務経験者と若干違う)とか、まだまだ伝えたいことあるんですが、ボリューミーになるので今回はこの辺で締めたいと思います。需要がありそうであればまた別記事で書きます。

私はJTC大企業、ベンチャー企業、特許事務所と色々な会社・業界をフラフラと転々とし、そして技術者、営業、マーケティング、特許実務と興味ある職種に色々手を出してきました。

そして、30を過ぎてもフラフラとキャリア迷子の低迷期が続いていました。

しかし、特許事務所で弁理士を土台としたキャリアを築いていくことを決断し、やっとキャリア迷子を卒業できました。

このブログは、キャリアとか働き方に死ぬほど迷って、もがいて悩んでいた過去の自分に向けて書いているブログで、同じような悩みを持つ人の助けになればと心から思っております。

ポジショントークのように、「特許事務所の弁理士サイコー!」みたいな感じで言ってますが、自分がたまたまハマっただけで、ぶっちゃけ人それぞれだし、キャリアとか働き方は何でもいいと思ってます。

このブログが、自分の理想のキャリア・働き方を見つけるヒントになれば、このうえなく嬉しいですね。

もし読者の方にガチでキャリアとか働き方に悩んでいる人いたら、Twitterかこのブログの「お問い合わせ」から連絡ください(※今ならまだギリギリ余裕あるので無料で相談のれますw)。

皆様が理想の働き方を手に入れて、自分らしく素晴らしい人生が手に入れられますように(^^♪

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