・転職を考えているんだけど、エージェントって使った方がいいのかな?
・知財専門のエージェントサービスってどんなサービスなんだろう
・エージェントって無理やり特許事務所にねじ込むのが仕事なんじゃないの?
こんにちは。理系人の働き方研究所のつっちーです。今回はこんな疑問にお答えします。
私の経歴はこんな感じです。
- 日系大手メーカー(JTC)技術者
- 大手特許事務所
- ITエンタメ系ベンチャー
- 中小特許事務所(←イマココで勤務弁理士)
これまで、転職エージェントを活用して、知財業界で2回の転職を経験しました。
特に2回目の転職では、8社中7社に内定をもらうことができ、
- 年収1.5倍
- 残業時間30%減
- 永久在宅勤務・フレックス(通勤時間ほぼゼロ)
- 休憩込みで8時間勤務
- 幅広く色々な経験が積める
- 自由な働き方を推奨してくれるので、子どもの保育園への送り迎え、寝かしつけなども融通がきく
などなど、前職と比べて天国のような環境の特許事務所に転職することができました。
このように自分の理想的な職場に転職できたのは、転職エージェントサービスをうまく活用できたこともあると思ってます(たまたまかもしれませんが、唯一落ちた事務所さんはエージェントを経由せずに自分で応募した事務所でした)。
今回は、私が実際に転職活動で使っていた知財業界に強みを持つおすすめのエージェントサービスについて紹介していきたいと思います。
転職エージェントとは?
そもそも転職エージェントサービスとは、企業(事務所)とアナタ(求職者)の間に入って、転職サポートをしてくれる人材紹介サービスのことをいいます。
転職エージェントサービスに登録すると、エージェントから連絡がきます。
そしてエージェントから年収・転職条件・経歴をヒアリングされ、そのヒアリング内容をもとに、アナタに合いそうな求人情報を持ってきてくれます。
エージェントサービスのビジネスモデルはシンプルで、求職者の転職が成功すると、企業(特許事務所)からエージェントに成功報酬が支払われます。なので、ユーザー(求職者)は、無料でサービスを使うことができます。
知財専門の転職エージェントを活用するメリット・デメリット
まず知財専門のエージェントを活用するメリット・デメリットについて解説していきます。
メリット
エージェントを活用するメリットは、以下の10個です。
- ブラックな特許事務所を避けられる可能性が高い
- 知財業界は狭い業界なので、”あのエージェントはブラックな特許事務所を紹介する”という噂が広まると、エージェントにはデメリットしかありません。なので、基本的にはエージェント経由でブラックな特許事務所が紹介される可能性はかなり低いです
- 企業側(事務所側)に聞きにくいことも聞いてくれる
- 残業時間とか、職場の人間関係、自分の指導者に当たる人の性格など、求職者から企業側(事務所側)に聞きたいけど聞きにくいことも聞いてくれたりします
- 企業側(事務所側)と交渉してくれる
- 例えば年収の交渉をしてくれます。私の場合、他の事務所で内定をもらっていたので、「他の事務所で年収○○円でオファーもらってるから、年収○○円以上でオファーを出して欲しい」とかエージェントさんが事務所側と交渉してくれていました
- アナタの要望に沿った事務所の求人を紹介してくれる
- エージェントがあなたの転職要望をヒアリングした後、それに合った求人を紹介してくれるので、アナタに合った求人を効率良く探すことができます。
- 非公開求人も紹介してくれる
- 求人には他社に知られないための非公開求人というものがあります(重要ポジションの募集とか)。エージェントを経由することで、非公開のオイシイ求人を紹介してくれる場合もあります。
- 業界に精通している上に、知財系人材の求人が豊富
- リクルート、パーソルなど有名企業も転職エージェントサービスをもちろんやっていますが、知財業界にあまり明るくないので、知財系の求人はそんなに多くなかったりします。一方で、知財専門のエージェントは業界の事情に詳しく、求人も比較的多く抱えているので、スムーズに情報収集することができ、かつ応募できる件数も増えます。
- 選考の通過率が上がる場合がある
- 面接で口足らずだった部分をエージェントが後で企業側にフォローしてくれたり、企業側(事務所側)に求職者をプッシュしてくれるので、選考の通過率が上がる場合があります。
- キャリアなどの相談にのってくれる
- 履歴書・職務経歴書の添削をしてくれる
- 無料で利用できる
デメリット
エージェントを活用するデメリットは、以下の3つです。
- エージェントと契約している企業(事務所)しか応募できない
- 転職エージェントサービスを導入していない企業・特許事務所は、転職エージェント経由で応募することはできません
- 採用ハードルが上がる場合がある
- 転職エージェントを経由すると、企業側(事務所側)に採用コストが発生するので、採用のハードルが上がる場合があります
- サービスのクオリティがエージェントそれぞれで全然違う(サービスの質が属人的)
最大のデメリットは、エージェント担当者の質が、人によってバラバラであることです。
質の低いエージェントに当たると、このような扱いを受けることがあります↓
- アナタの希望とマッチングしない企業(事務所)の求人を紹介してくる
- 少し強引に応募や内定を迫ってくる
- レスポンスが遅く、あまり親身に相談にのってくれない
ビジネスモデル上、転職が成功しないとエージェントの報酬にならないので、転職を急かされる場合もあると聞きます。
↑のようなデメリットを考慮しつつ、うまくエージェントサービスを活用していくことが非常に重要となります。
エージェントの効果的な活用方法
上述したように、転職エージェントサービスを活用する最大のデメリットは、サービスのクオリティにバラつきがあることで、言い方を選ばずに言うと、”ハズレのエージェント(相性が悪いエージェント)を引かないこと”が非常に重要です。
そして、“アタリ”の確率を上げるには、くじ引きの回数を増やすしかありません。
すなわち、複数のエージェントサービスに登録し、複数の中から相性が良いエージェントを選ぶ、というのがおすすめのやり方です。
このように複数のエージェントサービスを併用することで、“アタリ”の可能性を上げられる、すなわちアナタの転職の成功確率を上げることができます。
エージェントの効果的な活用方法については、こちらの記事により詳しく書いてるので、興味ある方は参考にしてみてください。
特許・知財業界に強い転職エージェント5選
知財業界に強いエージェントサービスは以下5つです。下の5つ以外は聞いたことないので、あったらぜひ教えてください笑。
- リーガルジョブボード“>
- 特に特許事務所の案件数はトップクラスで多いので、特許事務所への転職ならば、まず登録しておいた方がいいでしょう。知人の弁理士の間でも、常に話題に上がるエージェント会社です。
- MS-Japan
- 特許事務所よりも企業知財の方が案件が多い会社。企業知財を視野にいれて転職活動するならば、登録しておいた方がよいでしょう。
- JAC Recruitment
- MS-JAPANと同様、特許事務所よりも企業知財が案件が多い会社。ハイクラス(年収600万円以上)向けの案件が中心。30代-50代のと比較的高い年齢層の求人が多い。
- 知財弁理士お仕事ナビ
- 特許事務所の案件数多い。私が1回目の転職のときに活用したときのエージェントさんは当たりでしたが、2回目の転職のときに活用したときのエージェントさんは相性が悪く、利用しませんでした(昔よりサービス悪くなったかもしれない)。
- Patent job Agent → 知財弁理士お仕事ナビの運営会社(asutamuse)が運営するハイクラス(年収600万円以上)向けのサービス
- SACT
- 最近知った会社なので、情報なし
特許事務所の転職に特化しているリーガルジョブボードについて、こちらに詳しく書いてるので、参考にしてみてください。
おすすめの転職エージェント会社3選
個人的におすすめする転職エージェントは以下の3社です。
特許事務所への転職を考えている方は、リーガルジョブボードとMS-Japanの少なくとも1つに登録すればよく(できれば両方がGood。優先順位はリーガルジョブボード >> MS-Japan)、
企業知財を考えている方は、リーガルジョブボード、” target=”_blank”>MS-JAPAN、JAC Recruitmentのうち少なくとも1つに登録すれば良いです。
エージェント会社 | 特許事務所の求人数 | 企業知財の求人数 | おすすめな人 |
---|---|---|---|
リーガルジョブボード | ◎ | 〇 | 特許事務所への転職を考えてる人 |
MS-Japan | 〇 | 〇 | 企業知財への転職を考えてる人 |
JAC Recruitment | △ | 〇 | 企業知財かつハイクラス向けの転職を考えている人 |
無料で、しかも2~3分ですぐに登録できるので、転職を考えている方は、サクッと登録してみてください。
最後に
転職エージェントサービスはメリットがすごく多いので、デメリットに気を付けつつ、ぜひうまく活用してみてください。
転職エージェントは不要だ!と言ってる人もいますが、転職活動は情報戦なので、できるだけたくさんの情報を集めるためにも、絶対にエージェントを使った方がいいと思ってます。
私自身、2回目の転職で7つの特許事務所から内定をもらったとき、年収のオファー額は500万円~750万円の間でした。
そして、500万円のオファーをいただいた特許事務所は自分で探して応募した特許事務所で、750万円のオファーをいただいた特許事務所は、エージェントに紹介してもらった特許事務所でした。
何が言いたいかというと、特許事務所というのは、仕事の内容がそれほど変わらなくても、これだけ事務所によって年収などの条件が違うということです。
結果論ですが、エージェントの力なしで、自力だけでは750万円のオファーをいただける特許事務所にはたどり着けませんでした。
自力で高額オファーをもらえる特許事務所にたどり着ける場合ももちろんあると思いますが、転職の成功確率を上げるために、自力で事務所を探しつつ、エージェントは絶対に使った方がいいというのが私の考えです。
転職は人生の中でも非常に大きなイベントであり、人生のターニングポイントともなりえます。
最良の結果が出せるように、できる限りの情報を集め、ブラックな事務所は引かないように最善を尽くすのが得策でしょう。
繰り返しになりますが、
- 年収1.5倍
- 残業時間30%減
- フルリモート・フレックス(通勤時間ほぼゼロ)
- 休憩込みで8時間勤務
- 幅広く色々な経験が積める
- 自由な働き方を推奨してくれるので、子どもの保育園への送り迎え、寝かしつけなども融通がきく
などなど、凡人の私でも優良事務所を見つけられたのは、情報戦を制したからです。
日本には3000以上の特許事務所が存在しており、ほんとに素晴らしい職場環境の優良特許事務所もたくさんあります。
ぜひ優良事務所を見つけ、理想の働き方を手に入れてください(^^
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