特許事務所でクビを回避する5つの方法

特許事務所
特許事務所に興味ある人
特許事務所に興味ある人

・実務未経験から特許事務所に転職したいけど、クビにならないか心配…

・特許事務所はクビになりやすいってホント?
・クビにならない方法を教えて!

こんにちは。理系人の働き方研究所のつっちーです。今回はこんな↑お悩みにお答えします。

私の経歴はこんな感じです。

  • 日系大手メーカー(JTC)技術者
  • 大手特許事務所
  • ITエンタメ系ベンチャー
  • 中小特許事務所(←イマココで勤務弁理士)

大規模事務所と中規模事務所の2つを経験し、かつ、職場の同僚や同期弁理士、友人弁理士と日ごろから積極的に情報交換してます。

この記事を読めば、

  • 特許事務所でクビになるケースはあるのか?
  • クビにならないためにはどうすればいいか?

のギモンが解決できるかと思います。

そもそも特許事務所でクビになることはあるのか?

結論、クビになるケースはあります。

…とは言っても、外資系の会社みたいに、当日に「クビだ。もう会社に来なくていい」と言われるみたいなケースとかはほとんどなくて、試用期間中にクビ(というか、契約更新ナシ)になるケースは極まれにあります。

試用期間というのは、3か月とか6か月とか1年とか色々なケースがありますが、その期間で正式に雇用するかを見極めるわけです(試用期間は、特許事務所に限ったことでなく、普通の会社でもあります)。

しかし、特許事務所側としても、雇用する際は、当然、変な人をいれたくないので、慎重に求職者を見極めます。

なので、面接に通って内定をもらった以上、そうそうのことがない限りクビになるケースは少ないです。

結論としては、クビになるケースはないことはないけど、一旦内定をもらえば試用期間内にクビを切られるのはレアケース、という感じです。

特許事務所でクビになるケースはどんなとき?

レアケースとはいえ、クビになるケースはどういうときか?というのを列挙してみました。

  • クライアントを怒らせたとき
  • 所長を怒らせたとき
  • 事故を起こしたとき
  • 事務所の仕事がなくなったとき

順に解説していきます。

クライアントを怒らせたとき

特許事務所では、クライアントに気に入ってもらうというのはすごく大事なポイントです。

しかし、担当技術者(弁理士)にクライアント対応で問題があって、事務所側と揉めてしまうケースもあります。

例えば、クライアントの意見を無視して、自分の意見を押し通す弁理士がいたり、レスポンスが悪かったり、納期に頻繁に遅れたりなどなど。

能力的な問題というよりも、コミュニケーションという側面で問題になるケースはあります。

ただ、一度クライアントを怒らせただけでクビになるケースとかは聞いたことがありません。クビになるケースがあるとすれば、何度言っても治らないとかよほどのケースでしょう。

所長を怒らせたとき

特許事務所というのは所長のワンマン経営の事務所も多々あります。

これもレアケースですが、ワンマンでパワフルな所長に嫌われてしまうと、事務所の中での立場が危うくなります。

これも能力的な問題というよりもコミュニケーションの問題ですね。

事故を起こしたとき

特許業界で、事務所側のミスでクライアントに不利益を与えることを「事故」と呼んでます。

事故とは

  • 期限徒過
  • FAXで秘密書類を意図しない企業に送ってしまう
  • 明細書に誤って意図しない記載を入れてしまい、そのまま特許庁へ手続きをしてしまう
  • その他手続不備

などなどです。

特に重たいのは、「期限徒過」です。

特許・意匠・商標の手続きは、法律で期限が定まっており、期限を徒過すると、法律上、権利の復活がほぼ不可能になったりします。

その場合、クライアントの大事な権利を落としてしまうことになります。

このような大事故を複数回起こしてしまった際、クビを切られるケースはあるかもしれません。

しかし、期限徒過は特許事務所側としてもかなり慎重になっているので、2重3重に、期限徒過を防ぐ仕組みを導入している事務所がほとんどです。

もちろん慎重になるべきですが、極端に怖がる必要はないでしょう。

なお、余談ですが、私が今までみた事故の中で、最も大きかったものは、FAXでクライアントに資料を送る際、FAX番号の入力を誤って、普通の個人の自宅に資料を送付してしまったケースです。

事故を起こしたその方は、隠さずに事務所にちゃんとミスを報告して、しっかり対応されていました。その方はその後全然クビにはならず、普通に働いていました。

ちなみにその事故について、事務所側からもしっかりクライアントに説明し、謝罪した結果、幸いにもことなきをえました。

事務所の仕事がなくなったとき

これはコントロールできない不慮の出来事ともいえます。

大手企業をクライアントに抱えている事務所の場合、リーマンショックなど、景気の悪化により突如契約を切られ、一気に仕事がなくなるときがあります。

私が知ってる事務所で、家電メーカーのP社の案件を大量に抱えている事務所があったんですが、リーマンショック時に出願件数を大幅削減されて、やむを得ず所員を解雇したという話は聞いたことあります。

一応そのリスクを小さくする方法があるので、その方法は後述します。

特許事務所でクビになるのをできるだけ回避する方法

クビになるのをできるだけ回避する方法を特許事務所の”入所前”と”入所後”に分けて解説していきます。

入所前

  • 内定をもらったときの契約内容に注意
  • 試用期間の確認
  • 大手特許事務所への転職
  • ブラック事務所に注意!
  • 特定のクライアントに偏っていないかを確認

内定をもらったときの契約内容に注意

特許事務所に転職するときの契約形態として、雇用契約と業務委託契約があります。

雇用契約の場合、原則として普通の会社と同じように「労働者」として扱われるので、労働基準法などの適用により、労働者は守られることになります。

つまり、簡単にクビにすることはできなくなります。

一方で、業務委託契約の特許事務所もあります(特に法律系の特許事務所に多い)。

どちらがいい悪いでなく、業務委託契約の場合、原則として、法律上の「労働者」に該当しなくなるので、労働基準法の適用は受けられません。

なので、もちろん契約内容によりますが、クビにする(契約を切る)ハードルは低くなります。

なので、クビにされるのがどうしても不安な方は、雇用契約で転職することをおすすめします(雇用契約の事務所が多数派だと思います)。

試用期間の確認

“雇用契約”であっても、試用期間中は、解雇するハードルが少し下がります。

https://hrnote.jp/contents/siyokikan-kaiko-20200519/

試用期間中に解雇したい!人事が覚えておくべき試用期間にまつわる正当な解雇事由

とはいえ、繰り返しますが、試用期間中に解雇されるケースはレアケースです。

心配な方は、試用期間の長さ、試用期間中の契約内容(雇用契約書に記載されていると思います)についても確認しておきましょう。

大手事務所への転職

大手事務所というのは、福利厚生も会社くらいしっかりしている事務所もあるので、小規模・零細事務所とかと比較すると、クビになるケースは小さいと思います(例え難ありの所員を抱えたとしても、資本的に余裕がある)。

特に未経験でどうしても心配な方は、大手事務所への転職するのは良い選択肢だと思います。

ブラック事務所に注意!

ベンチャー企業とかも同じことが言えますが、小さい規模の組織は、(雇用契約であっても)労働基準法を守っていない会社(事務所)が比較的に多いです。

零細・小規模の特許事務所で、所長がワンマン経営をしていて、無茶苦茶やってるブラック事務所もあると聞くので(女性所員に肩もみさせてる所長がいると聞いたことがあります)、このようなブラック事務所への入所は絶対回避しましょう。

未経験の転職で、特許事務所選びに自信のない方は、転職エージェントを活用すると無難でしょう。

エージェントを経由することでブラック事務所を引く可能性は低くなります。

知財・特許業界に強いエージェントはこちらの記事に記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

特定のクライアントに偏っていないか

特許事務所のクライアントが特定の大手クライアントに偏っている場合(ある大手クライアント1~2社の仕事ばかり受けているとか)、そのクライアントに切られたときのリスクがはかり知れません。

ゲームやスマホを作ってる某メーカーS社が抱えている特許事務所で、20~30人規模の特許事務所があったんですが、リーマンショック時にS社に契約を切られ、事務所を解散せざるを得なくなった(所員全員クビ)、という事務所がありました。

なので、転職する前に、J-PlatPatで特許事務所の名前で検索し、過去5年くらいのクライアントの偏りを調査してみてください。

バラバラに複数のクライアントを抱えている場合、リスクヘッジができている事務所と判断していいでしょう。

入所後

  • 指導者(所長)の言うことを素直に聞く
  • クライアントに嫌われない

指導者(所長)の言うことを素直に聞く

未経験者は少し辛いかもしれませんが、例え指導者所長変な人であっても最初は素直に指導者や所長の言うことを聞いておいた方が無難です。

未経験で入所した場合、通常の特許事務所では指導者がアナタを指導をしてくれることになりますが、懇切丁寧に優しく教えてもらえるかというと、そうでないケースも多々あります。

弁理士で適切に指導(マネジメント)できる人というのはレアケースで、プレイヤーとしては一流の人は多いですが、マネージャー(指導者)として、一流かといわれるとそうでないケースは多いと肌感的には感じてます(個人的な意見です)。

「言ってることは正論なんだけど、その言い方は嫌だな…」とか、「すごい厳しい口調で言ってくるな…」とか色々な不満はあっても、

ちゃんと指導してもらっているならば、未経験の修行期間だけは我慢した方が、後々のことを考えると良いです(ちゃんと指導してもらえない&言い方最悪とかの場合は事務所変えた方がいいです)。

クライアントに嫌われない

上述しましたが、特にコミュニケーションの問題で、クライアントからクレームが入ることがあります。

知財業務というのは、ある意味正解のない世界なので、自分では「??」と思っていても、クライアントが要求してくる以上、それに従った方がいいケースは多々あります。

無理に自分の意見を通そうとすると、嫌われてしまうケースもあります。

とはいえ、常にクライアントの言うがままにしていると、「言われたことしかやってくれない」というふうにも思われるので、その辺のわびさびは実務をやりながら磨いていくしかありません。

クライアントの求めているものを明確にして、それを提供する、というスタイルを一貫して貫いていれば、クレームにはならないと思うので、ぜひ実践してみてください。

最後に

ネガティブなことをつらつら書いて不安になったかもしれませんが、一旦特許実務能力を身につけてしまえば、クビは全く怖くなくなります。

さらに弁理士資格も持っていれば、もう引く手あまたで、あらゆる事務所で通用するような人材になります。

未経験からの理想のロードマップとしては、1つめの特許事務所で少なくとも2~3年以上はみっちり修行を積んで、その後、中規模以下の事務所で、そのスキルをベースに自分の能力を開花させていくというキャリアプランが理想だと思ってます。

私自身、最初の大手事務所はめちゃくちゃいい事務所でしたが、指導は正直言ってちょっと辛かったです笑。

ですが、弁理士資格を取って実務能力も一定レベル以上身に着けた今、怖いものなしで自由に仕事させてもらってます。

未経験からのスタート時は大変かもしれませんが、辛い時期を超えるとその後がびっくりするほど楽になるので、ぜひチャレンジしてみてください!応援しています(^^

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