特許事務所の未経験者は転職エージェントを使った方がいい3つの理由

弁理士

こんにちは。つっちーです。簡単な経歴はこんな感じです↓

・機械、IT系の弁理士
・大規模特許事務所、中規模特許事務所を経験
・知財業界でのキャリア相談を受付けてます
 →キャリア相談ある方はTwitterでDMください
  https://twitter.com/messages
特許事務所に興味ある人
特許事務所に興味ある人

・特許事務所未経験なので、転職するの不安だな…

・転職エージェント使うと採用基準が上がるのでは?
・とくにかく転職を成功させたい!

今回はこんな↑ギモンにお答えします。

私の職歴はこんな感じです。

  • 日系大手メーカー(JTC)技術者
  • 大手特許事務所
  • ITエンタメ系ベンチャー
  • 中小特許事務所(←イマココで勤務弁理士)

特許事務所への転職を過去に2回経験したことがあります

知財未経験でメーカーから大手特許事務所へ転職、IT企業から現在の中規模特許事務所へ転職し、2回とも大満足の職場に転職することができました。

この記事を読めば、

  • 未経験での特許事務所の転職活動で成功確率を上げるにはどうすればいいか?
  • 転職エージェントは使った方がいいのか?

特許事務所の転職でなぜエージェントを使うのか?

一番大きなメリットは、情報収集を効率よくできることです。

特許業界は閉鎖的であるので、特許事務所のリアルな情報は、インターネット上でもなかなか手に入れることができません。

ですが、特許事務所の転職活動は、特許事務所の情報収集が命です。

いい特許事務所に巡り合うためには、なるべくたくさんの事務所の情報を収集し、自分に合った、かつ、条件の良い事務所を選んでいくことが大事です。

私が転職活動していたとき、7つの特許事務所から内定をもらいましたが、定時された年収が500~750万円と、各特許事務所によって大きく差がありました。

仕事内容はそんなにかわらなくても、どの事務所に入るかで条件が大きく変わってしまうのがこの業界です。

繰り返しになりますが、条件のいい優良事務所を見つけるために、なるべくたくさんの情報を集めることが大事です。

情報の少ない特許業界において、特に未経験者の方には、効率的に情報収集するために転職エージェントの活用を進めてます。

転職エージェントを使うメリット・デメリットは、こちらの記事にまとめてるので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

特に未経験者は転職エージェントを使った方がいい3つの理由

未経験者が転職エージェントを使った方がいい理由は

  • 特許事務所の求人情報を効率よく収集できる
  • 今の自分の市場価値(転職したら年収どれくらいか)を知ることができる
  • キャリア相談できる

順に解説していきます。

特許事務所の求人情報を効率よく収集できる

転職エージェントを活用することで、特許事務所の求人情報を効率よく収集することができます。

特許事務所は、全国に5000ほどありますが、

https://www.jpaa.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/04/dstribution-202203.pdf

日本弁理士会

その中から求人を募集していて、かつ、自分に合う事務所を働きながら探すというのは大変な作業です。

エージェントサービスを使うと、

  • 年齢
  • 学歴、経歴
  • これまでの仕事内容
  • 資格
  • 英語力
  • 専門分野
  • 希望年収
  • 希望する働き方(在宅勤務、フレックスなど)

などを伝えると、エージェントがそれに見合った事務所の求人を探してきてくれます。

さらに、エージェントは、非公開求人というものも持っています。

非公開求人というのは、例えば、重要ポジションを募集していることを他社に知られたくないときや、自分の事務所の所員に求人募集しているのを知られたくないときなどに用いられます。

WEB上では公開されていない求人を、エージェントは持っているので、より効率よく情報収集できるというわけです。

エージェントにも探してもらいつつ、自分でも気になる特許事務所を探すと、最も効率的良く情報収集することができます。

今の自分の市場価値(転職したら年収どれくらいか)を知ることができる

  • 年齢
  • 仕事の経歴
  • 知財実務の経験
  • 弁理士資格の有無
  • 現職の年収
  • 専門分野

などの情報をエージェントに伝えると、おおよそ、今転職したときの年収レンジを教えてくれます。

なお、私が知る範囲での未経験者の年収情報はこんな感じです↓

  • 知財未経験:29歳、弁理士資格なし、大手メーカー勤務、関西の大手事務所、年収450万
  • 知財未経験:30歳、弁理士資格あり、大手メーカー勤務、関東の大手事務所、年収600万
  • 知財未経験:37歳、弁理士資格あり、社会人経験ほぼなし、関東の小規模事務所、年収300万

弁理士資格の有無、前職での年収、特許事務所の場所(関東か関西かなど)で、年収がかわってきます。

特許事務所に転職した場合、年収はどのくらいになるのか?という情報は、実際に転職に踏み切るか否かの重要な判断材料となります。

キャリア相談できる

転職エージェントにはキャリア相談をすることができます。

しかし、ここで注意しないといけないのが、

特許事務所の転職では、必ず知財専門の転職エージェントを活用する、ということです。

大手の転職エージェント(リ●ルート、ビ●リーチ、パ●ナなど)は使わない方がいいです笑。

専門性が低く、特許事務所の情報なんて知らないことが多いからです。

特に未経験の方は、知財業界のキャリアの作り方についてわからないことが多いので、専門性の高い知財特化型の転職エージェントに色々質問して話を聞くとよいでしょう。

知財専門のおすすめの転職エージェントについてはこちらの記事に記載しています。

転職エージェントを使うと採用ハードルが上がる?

↑ではエージェントのメリットを主に書いてきましたが、

転職エージェントを使うデメリットとして、採用ハードルが上がるというのがあります。

エージェント経由で内定が決まった場合、特許事務所はエージェントに成功報酬を支払わなければいけないので、事務所側の採用コストが発生するからです。

事務所側としては、エージェント経由での応募よりも、直接応募してくれた方が採用コストがかなり低くなります。

なので、直接応募の場合、その分条件良く(例えば、少し年収高くても許容できる)求職者を採用できるという傾向があります。

そのため、エージェント経由での応募は採用ハードルが高くなるという傾向があるわけです。

それでも未経験者は転職エージェントを使った方がいい理由

少し↑でも説明しましたが、

  • 特許事務所の求人情報を効率よく収集できる
  • 市場価値を知ることができる
  • キャリア相談できる

など、求職者側からすると、無料で使えるのにメリット盛りだくさんです。

また、事務所側からすると、エージェントを経由することで確かに採用コストはあがりますが、

逆に言うと、転職エージェントに高いお金を払ってまで良い人材を採用したい、という特許事務所のコミットの表れであるともいえます。

事務所の立場からすると、高いお金を払って採用した人材はすごく貴重なので、大事に育てよう、大切にしたい、人材に価値を置いているということにもつながります。

また、転職エージェントと特許事務所は、信頼関係でつながっているため、変な求職者を特許事務所に紹介するようなことはしませんし、逆にブラックな事務所に求職者を無理やり紹介するという可能性も小さいです(狭い業界ということもありエージェントの信用問題になるため)。

なので、エージェントが紹介してくれる事務所というのは、事務所にとっても求職者にとってもWinWinの可能性が高く、評判の悪いブラックな事務所というのは紹介されません。

なので、初心者にとっては安心材料となりえます。

すぐに転職する気がないときは?

エージェントサービスに登録したとしても、必ずすぐに転職しなければいけないわけではないです。

登録したけど実際に転職する人は登録した人のうち3割くらいという話も聞きます。

  • 将来の転職のための情報収集だけ
  • まずは自分の市場価値を知りたい
  • 焦って転職活動する気はないが、いい求人が出たときのみ紹介してほしい

とかでも全然問題ありません。

普段からエージェントとつながっておいて、いい求人がでた場合に限り事務所を紹介してもらうのは上手なやり方の1つです。

未経験者が転職エージェントを使うときの注意事項

  • 転職の条件を妥協しなければいけないときがある
  • エージェントへの態度が横柄にならないようにする

未経験者がエージェントを使うときは↑に気を付ける必要があります。

転職の条件を妥協しなければいけないときがある

未経験者が特許事務所に転職する場合、現職より年収が下がる場合が多いです。

ちなみに私が転職したときは30%ダウンしました。

なので、特に年収面では転職の条件を妥協しなければいけない場合があり、なかなか自分の要望を完璧に満たした求人が見つからない場合もあります。

そのことは理解しておくことが重要です。

エージェントへの態度が横柄にならないようにする

転職エージェントに対して上から物を言ったり、横柄な態度をとる人もいると聞きます。

エージェントが現状の市場価値をはっきり求職者に伝えたときに不機嫌になる人もいるとか。

エージェントも人間なので、求職者の態度がよくないと、優先度を下げられて良い求人を紹介してもらえなくなる場合もあります。

ペコペコする必要はありませんが、社会人として対等に接することが大事です。

なるべくエージェントに気持ちよく動いてもらうために、コミュニケーションには注意しましょう。

最後に

エージェントのメリットデメリットをお伝えしてきましたが、当然、エージェントを使えば転職がうまくいくということではありません。

自分がハンドルを握って良い転職先を探すのが大事で、転職エージェントはあくまで手段であるという認識が大事です。

別にエージェントから紹介された事務所に内定をもらったとしても、必ずそこに転職しなければいけないということはなく、最終的には自分で探して応募したとこに転職しても何の問題もありません。

エージェントも活用しつつ、自分でも情報収集をしつつ、最終的に自分が納得する職場を見つけましょう。

一番大事なのは、アナタが納得しアナタに合った事務所に転職することです。

未経験で特許事務所に転職しようとしている方、転職活動を既にしている方は、ぜひうまくエージェントを活用してみてください。

未経験の方におすすめの知財専門の転職エージェントに関する記事を書いてるので、よければ参考にしてみてください。

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